先日、「80歳の壁」を読みました。
本の内容を簡潔にコメントします。
コレステロールについて
循環器内科の医師は高齢者に「コレステロール値を下げよ」と指導する。動脈硬化になりやすく、心筋梗塞や脳梗塞で死ぬ人が増えるからであるが、コレステロール値を下げれば免疫機能が低下し、ガンが進行したり、感染症にかかりやすくなる。さらに、男性ホルモンも減って、元気や意欲がなくなり、筋力が低下したり、感情が不安定になる。
ガンの手術について
80歳を過ぎるような高齢者はガンが見つかっても、それが痛みの元になったり、食道などの通過障害の元にならない限り、手術の必要はない。80歳を過ぎて臓器を切り取られたら、これまでのようには生活できない。
三つのムリをやめる
①薬の我慢
薬はすべてをやめる必要はないが、最小限の薬にとどめることが高齢者の薬との付き合い方である。
②食事の我慢
80歳目前の高齢者になったら、「食べたいものを我慢してダイエット」などは確実に老化を進める。
③興味あることへの我慢
何かに興味を持つということは脳が若い証拠。それを実行することで脳は活性化し、体も元気になる。
脳の前頭葉を刺激する
年を取ると、脳の海馬と前頭葉に萎縮が見られる。海馬は記憶を司る部分、前頭葉は思考、感情、行動、判断を司る部分。前頭葉の働きが衰えると、考えることが面倒になる。感情をうまくコントロールできない。喜怒哀楽が激しくなる。意欲が衰える。→これを予防するためには前頭葉にとって最も効果があるのが「したいことをする」ということ。
認知症について
認知症は「もの忘れ」から始まる。その次に起こるのが「失見当職」。場所、時間の感覚が悪くなり、道に迷うとか、いまの時間がわからなくなる現象が起こる。さらに、「知能低下」が起こる。人の会話がわからない。本を読んでも読めない。テレビを見ても意味がわからないということが起こる。 認知症の進行を遅らせる最良の方法は頭を使ったり、体を動かしたりし続けること。
80歳を過ぎた高齢者にとってのお薦めの生き方
自分の人生をあるがままを受け入れ、何も恐れず、何も心配しない。したいことをして、食べたいものを食べ、会いたい人に会い、言いたいことを言う。そして、口笛でも吹きながら今日という日を気ままに生きていく。→「レット イット ビー(Let it be)で生きる。